OPEN EYES TOP
越坂康史WEBSITE





 
低予算で大袈裟な設定の実現法 シナリオの行間をつくるキャラクターづくりの手法 就職・結婚後に映像を続ける方法
     

低予算で大袈裟な設定の実現法【2004/02改訂】

 作りはじめて少しすると、人によっては予算に合わないSFとか国家的規模の事件とかを扱った大作っぽい作品を作りたくなるものです。当然予算がなければ説得力を持ち得るはずはないんですが、以下の方法を試してみてはどうでしょうか。少しは違って見えるかも知れません。

とりあえず情報過多にして観客におかしいぞと思わせる隙を与えない

 多くのキャラクターが出てくる群像劇でジェットコースターのように話が展開していくと、いろいろな面でおかしいと思う間もなく説得力を得たような気になる。美術とかロケ場に自信のない所はカメラをとにかく動かしたり、振り回したりして誤魔化そう。ものによっては、外国語で台詞を言って字幕をつけると目が字幕の方にいくのでさらに効果的なはずである。

とにかくアップで誤魔化す

 つぶれる寸前の旧大映が得意としていた技。インデペンデントの繁田健治監督の指摘通り、増村保造監督なんてシネスコのワイド画面なのに顔のアップばっかりで押し切っていた。アップが多いと必然カット数が増えて、時間がかかりそうだが、下手にいろんな角度からひきや中サイズを撮るよりライティングに時間がかからず遥かに効率的といえる。迫力も増す。アクションなんかも少々下手でも誤魔化せる。 
 
さらに、アップだと台詞が少々長かったり、説明っぽくても結構耐えられる。伊丹十三監督の「マルサの女」などは難しい説明をするところは必ずよってるしね。これは監督のメイキング本でも書いてある。また、作品にもよるが、撮影時にとりあえず押さえで目のアップとか聞いている人とか撮っておくと、あとでどーにでも使えて便利である。

逆にロングで誤魔化す

 よるとバレる小道具ってあるものだ。例えば一億円をばらまくなんてシーン。ホントのお金をばらまけないから、苦労して偽札っぽいものを作ったりする。でも、100枚偽札作るなら、大きさだけ合わせた1000枚でロングショットにした方が迫力が出ると思えないだろうか? あと本物のお金で投げたり拾ったりのアップがちょっとあればOKである。  

タイトルで誤魔化す

 古典的な方法で、例えば、「1999年東京」とか「○○島」とかそういうやつである。これ、今となってはギャグにしか使えないと思いがちだけど、時間軸や場所をずらすと結構いけそうなのだ。例えば、「マックスヘッドルーム」じゃないけど「○分後の未来」。あとは「東経○度北緯○度の地点」「ジョンが死んでから○日後の午後」「○○市○○町○番地のポスト」とか。ドキュメントっぽい説得力もでる。

音で誤魔化す

 とにかく大きな音(SE)が所どころにメリハリよく入っていると、結構ちゃんとした作品を見ているような気分になるものだ。

モノクロにする、色を変える

 定番である。これを読んでいる方の中にも、ビデオで別撮りなんかして、色が合わせられず途中からモノクロ作品にしちゃった人もいるのでは? ここでは、過去とか、逆に未来とか、異常な状況をパッと見で説得力を持たせようとするのに有効だ。また、季節をごまかしたりするのにも役に立つ。

もう、写さない

 できるだけ照明を暗くするとか、カメラアングルをナメのショットにするとか、できるだけ写さないようにするのも手のひとつである。空抜けにして二人が会話している所に波の音を被せば、海に行かなくても海のシーンぐらいはできる。ま、そこまでひどくなくても、水平線だけ生かして海岸じゃない場所で海岸のように見せる程度のことはありだし、別撮りで撮影した見た目の海岸ショットをカットバックしてもいい。

人のものを使う

 例えば、ベンツが欲しいのに、ベンツが借りられない。なら、ベンツのある所へ行って撮影すればいい。都内ならいくらでも路駐しているから、それを抜けにしてヤクザの親分を待つ子分ぐらいのショットは撮れるだろう。もちろん動かすことや、中に入ることはできないが…

 どうだろう、少しは参考になっただろうか? でも、誤魔化しは誤魔化しである。過信せず、どうしてもという時だけにしておきたい。じゃないと作品は貧相になってしまう。

  

 
低予算で大袈裟な設定の実現法 シナリオの行間をつくるキャラクターづくりの手法 就職・結婚後に映像を続ける方法
     

Copyright(c)OPENEYES All Rights Reserved.