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プロローグ・いきなり挫折篇小型映像制作の変化映像の制作工程メイキングビデオ評
     
プロローグ・いきなり挫折篇【2004/02改訂】

世の中、自分の思った通りにコトは運ばない

  友達として仲良くしていたガールフレンドがいたとする。話をしたり、食事をしたり、映画を見に行ったりしている間に、君は彼女の屈託のない笑顔に引き寄せられるようにだんだん彼女のことが好きになる。気が合うし、考え方も共感できる。それに何より何度もデートしてくれるのだからきっと僕のことも好きなのかも…。ほのかな期待を胸に抱く。そしてそれをバックアップするかのように巷にはラブソングや愛の映画や恋の相談相手となる無責任な友達がいる。みんな口を揃えて、本当の想いを伝えた方がいいよ、なんてたのまう。
 ここまで来ると、はじめは自信のなかった君もその気になってきて、なんとかルーズなタイミングで愛を告白する。しかし、そこには重い空気が…。結果 はノー。君は気まずくなって、普段言わないようなレベルの低いギャグとか、自分の考えとは違う格好つけの言葉とか、かえって自分を落としめるような言動をしてしまう。その結果 、だんだん友達としても付き合わなくなっていく。君もプライドがあるから、愛の告白をした後にやっぱ友達でもいいから付き合ってとも言えないし、仮に言ったとしても、じゃあ、この間の愛の告白は何だったの? とますます自分の印象を悪くするばかりだ。そして夜、冷たいベッドの中でつぶやく。
 
「ああ、告白なんてしなきゃ良かった」 (…何、これって私のこと…ま、それは置いといて)

恋愛と映像づくりは似ている

 これと同じようなことが映像制作活動でも起こる。
 映像を作り始めたころは、見よう見まねでプロの映像に近づけることを考える。当然だんだんうまくなっていくから、自分には映像作りが向いているんじゃないかなんて、これまたほのかに期待を抱く。
 そんな時にたまたま映画雑誌で絶賛された若手監督の作品を見たりする。それがまたたまたまつまらなかったりして、自分の方が才能があるなんて思い込んでしまう。さらに、友達がその通 りだと言い、映像コンテストなんかで賞なんか取ったらもうあとに引き返せない。自信が湧いてきて、これぞ最高傑作、勝負作というのを放つ。
 しかし、そこには重たい空気のかわりに上映会場に空席が…。プロならプレゼンが通 らないとか…。マズイと思った君は、急に作風を変えてみたり、目先の評価に囚われる作品を作るようになっていく。映像をつくることの楽しみは失われ、いかにメジャーデビューして、売れっ子監督になるかばかりを考えるようになる。
 その結果、したいという意思 でつくっていたはずの映像は、しなければならないという強制 に変わり、イラつき、製作本数は減り、スタッフやキャストを手放し、君は映像づくりに対して意欲や可能性を感じなくなってくる。みごとな挫折だ。そして夜、冷たいベッドの中でつぶやく。
  「ああ、映像なんてやらなきゃ良かった」 (…何、これも私のことがやや含まれてるかも…)

続ければ挫折は乗り越えられるはず(ただし今の所の結論)

 …で、ここから本題。
 いかにこの挫折を乗り越えるか? 今現在の僕の結論は、それでも作り続けることしかないと思う。作り続ければ、少なくとも作品は残るし、自分の周りにも映像をつくる基盤 (スタッフ・キャスト) は残る。映像を介したものの見方を育むこともできるはずだ。 自分にしばられて作品を作れなくなるより自由に遊ぼう。地道に観客と仲間と経験を増やそう。作り続けて、作品を作らない (作れない)映像作家たちを笑ってやろう。(と書きつつ、自分も撮っていなかったりして…汗。)
 
かつて石井輝男監督は、映画「ゲンセンカン主人」を最初8ミリビデオで作ろうとしたとテレビで言っていた。80才の巨匠監督が8ミリビデオを撮ってるなんて同時代の監督からは馬鹿にされるかも知れないが、僕らから見れば最高に格好いい姿じゃないだろうか。

みんなでパワーアップしよう

 何でこんなことから話を始めたかといえば、映像で成功することを夢見て、数本だけ映像作品を作ってやめてしまう人があまりに多いからだ。理由は仕事とか家庭とかいろいろある。映像関係の仕事をしてたりすると、趣味でまで作りたくない、自分の子供のホームビデオさえ撮る気にならないという。ま、その気持ちはわからんでもないが…。中にはやめて正解の人もいるかも知れないしね。とはいえ、いくばくかの惜しい才能が環境に負けて開花しないまま失速していくのは見ていられない。
 というわけで、映像を作り続ける人たちに、このページを使って映像制作の裏ワザを紹介していきたいと思います。普通 の映像制作入門書みたいなことにはなりません。イメージとしては映像制作入門書へのプラグインだと思って下さい。参考程度しかならないものや、活用できないものもあるでしょうが、ご愛顧のほどよろしくお願いします。

 
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