OPEN EYES TOP
越坂康史WEBSITE

(PR)
   
新しい機材の情報は
こちらの雑誌で↓
お役立ちリンク
↓↓↓





 
時間のない時の効率的撮影法 様々な撮影方法リフレクメディア使用レポ照明基礎・レフとライト位置3点照明レフが使えない野外室内照明夕方・夜の照明 深夜ロケの照明用電源確保法
     

照明基礎・レフとライト位置【2004/02改訂】

 パーソナルインディペンデントで映像を作る場合といっても、プロスタッフを集めて、製作費500万とかかけてやっているのもあるし、50万位 のもあるし、5万とかでつくるっていうのもあるし、幅広いんでどこに向かって話せばいいのかっていうがこのコーナーの難しい所です。ライティングは予算のかけ方が如実に現れる分野でここでは20万円から30万円で15分位のショームービーを作っているぐらいの人たちを対象に想定して書いていこうと思います。

このクラスの照明の重要性

 こういう20から30あたりの予算で映像作っている人とかグループは、私の経験でいうと、大体カメラクルーまではそれなりの人材を確保していても、照明まではなかなか優秀な人材を確保していないことが多いのではなかろうか。だからロケとかでレフとか持ってもらったりするのは、当日初めて映像制作を経験する人とかだったりして、非常に主要なパートを素人さんにやらせる状態になるのである。で、その割に、ちゃんと記録とか衣装とか車両とかはいたりして不思議なんですが、ともかく、このクラスの現場では、照明というのはあまり重要性のないものとして追いやられてたりするのだ。
 ハリウッドなどの撮影監督制度をとっている現場では、むしろカメラのオペレートと同様に照明が重要視されているし、何よりもライティングを含めて撮影のトーンを決めることが映像を統括するカメラマンの役目になってきていることは疑いの余地はないだろう。ただ、照明というのは非常に難しいものと思われがちで、 既成の入門書を見回してもわかりやすく実用的なものは少ない。

レフのイメージトレーニング

 ここでは、最初にキーライトがどうだとか、タッチがどうだとかいきなりいってもわからないという前提のもと、第一ステップとしてレフを取り上げることにした。レフは、基本的に暗い所を明るくするっていうのが原則なのでわかりやすいと考えられる。
 ところが困ったことにレフは、太陽の光を反射させるものだから、太陽が動いていくと、微妙に角度を変えていかなければならない。で、当たっているようで当たっていないへんな当たり方で本番にいってしまったりすることがある。これを回避する一番てっとり早い方法は役者に常にまぶしい状態であるかを確認することだ。だが、俳優の集中力をそこで剥いでしまうのももったいない話なので、照明担当としては次のイメージトレーニングをしてみたらいい。実は私もレフの当て方があまりうまくなかったのだが、これによってある程度の線までいけるようになった。ま、本職はディレクターだからそんなにうまくなる必要もないのですが。
 そのイメージトレーニングの方法とは、まず太陽と当てる被写体と照明担当の自分との間を想像上の三角形で結ぶ。そして太陽と被写 体を結ぶ線のちょうど真ん中に仮定の物体を想像する(下図の×印)。この仮定の物体が正面になるようにレフを持てば、あら不思議、太陽の光がレフに反射して被写 体にほぼ当たるようになるのだ。これを応用すれば、動いている被写体だって結構追えるようになるはずである。

図の×印にレフの正面がくるようなイメージでレフを持つと、太陽と被写体の角度が揃って、簡単にレフを当てることができる。 よくわからない場合、アマチュア同士なら眩しいかどうかを被写体に聞けばいいんだけど。
太陽が強く差していたり、逆光での撮影では、レフを使わないと被写体の光と影との差が大きくなりすぎ、大変見にくい映像になってしまう。

 レフは、さきほどもいったように画面の暗い部分を明るくするというために使われる。これってつまりは、その位置からライトを当てているのと同じことなのである。太陽も光源であり、ライトのひとつだと考えれば、レフを含めて合わせて2つのライトで照明している…というふうにイメージすることができるだろう。

ライト位置〜既成の照明技術入門書に書かれているあれって何

 ここで、一回話を変えよう。よく既成の映像技術入門書に、人物をライトが上から当てたり、下から当てたり、正面 、横、斜め前、後ろ、…などなどから当てている写真(下記)が載っているが、あれは一体何なのでしょう。あんなものいきなり見せられたって現実の照明には、あまり役に立たないと思えてしまう。だって、照明する被写体は、人物だけじゃなく、部屋だったり、壁だったり、物だったり、大体はそれが入り乱れているわけだからだ。
 さらに現状から言えば、真っ暗な所に照明を一から作ることなんてスタジオ以外はほとんどないといっていいんじゃないんだろうか。特に近年、フィルム感度やビデオの撮影感度が上がっていることを考えれば特にそういえる。例えば、オフィスでロケセット撮影となった場合、上の蛍光灯を全部消して、なんてやってる人は限りなくいないに等しい。それに実際蛍光灯が写り込む可能性もあるのだ。

●[ライト位置からのカテゴリー分け]

フロントライト プレーンライト サイドライト トップライト
       
フットライト バックライト ラインライト レンブラントライト
       

 さきほど、オープンのロケでさえ、太陽とレフという2つの照明により、バランスのよい光のコントロールができることをいった。これと同様に室内においても、ある程度の数のライトによって光をコントロールすることにより一歩前進した映像をつくりあげることができるのだ。
  上記の写真は「ライトの位置からライトをカテゴリー分け」したものである。だが単純にこう当てればいいといういうものではない。例えばレンブラントなら「暗いイメージ」、フットは「おばけ照明」とか早合点してはいけない。
  照明とは基本的にライトを複数台数使って効果的に映像に定着させるもの。だから一見レンブラントだけのような光を構築する場合でも、フットまたはフロントの光をうすく当てて、光と影のコントラストをもう少し弱めておく。
 なぜ、そんなことをするかというと、一番シンプルな答えは、その次のショットにつながった時に光のイメージを壊さず見えるようにするためだ。上記のレンブラントのあとに例えば目のアップが突然欲しくなったらどうする? うすいフットがあれば暗くて見えないということは少なくとも回避できる。観客は見えないという状況に苛立ちを覚えがちである。コントラストの強い「ゴットファーザー」のような照明でももちろん複数台のライトが使われていて念密な計算の上に光と影のイメージを作っているのだ。

MODEL=川原京 撮影協力=バンタン映画映像学院

  

 
時間のない時の効率的撮影法 様々な撮影方法リフレクメディア使用レポ照明基礎・レフとライト位置3点照明レフが使えない野外室内照明夕方・夜の照明 深夜ロケの照明用電源確保法
     

Copyright(c)OPENEYES All Rights Reserved.